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Yasuhiro Sumii – 角居康宏 | 清雅堂 クラフト & ライフスタイルショップ

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2017.03.09 Thu

Yasuhiro Sumii – 角居康宏

Yasuhiro Sumii – 角居康宏

今回は、様々な美術作品や器づくりを手がける金属造形作家の角居康宏(すみい・やすひろ)さんをご紹介します。

お生まれは石川県。
1993年に金沢美術工芸大学・美術工芸学部産業美術学科をご卒業されました。現在は長野県長野市、善光寺の門前に工房を構え、美術作品・工芸作品の両分野で個展開催や、販売など、精力的な活動をなさっています。

角居さんの美術作品のテーマは「はじまり」だといいます。
過去のインタビューの中で角居さんはこのようにおっしゃっています。

それは学生時代にブロンズを制作していて、金属を飛ばすための火の色を見たことに起因しています。炎はオレンジ色から青色、緑色、黄色になり、最後に不透明な真っ白に変化していきます。その様がものすごくきれいだったんです。僕は火と溶けた金属にすごく惹かれて鋳造の世界に入り込んだみたいなものです。(中略)金属が火によって溶け出す様が、まさに宇宙や地球の始まりのように思えて・・・炎をはじめて見たときの感動を思い出したんです。

引用:角居康宏ホームページより

角居さんのオブジェの材料は錫。

Yasuhiro Sumii - 角居康宏

以前はブロンズで作っていたこともありましたが、色に頼らず、形のみで表現したいという思いからアルミニウムを選んだそうです。角居さんの多くの作品は、溶けた金属を「型」に流し込んで造形する「鋳造」によって作られていますが、この「型」として「地面に掘った穴」を用いるというのが何ともユニーク。まさに地球を写し取っているかのようです。地面の水分を拾って爆発してしまうこともあるという危険な方法ですが、追い求めるイメージに近づくために、角居さんは従来の手法だけに甘んじることはありません。

角居さんの美術作品はホームページでご覧になれますが、その作品名だけでも、角居さんが表したい世界が伝わってきます。

「起源」「原初」「CORE」「生命」「神の宿る場所」・・・。
いずれも荒々しく躍動感に満ちた造形です。
火に心ゆさぶられ、宇宙・地球・人類のはじまりに思いを馳せながら創作活動に打ち込む角居さん。

始原的な感覚を、火によって、また融けた金属によって取り戻す事が、私の制作する原点なのです。

引用:角居康宏ホームページより

とおっしゃっています。

Yasuhiro Sumii - 角居康宏

多くの美術作品を生み出す一方で、角居さんは毎日の暮らしに使える工芸品にも力を注いでいます。主には錫(すず)の食器。酒器、茶器、花器等を手がけていらっしゃいます。

錫は古来より日本人にとって慣れ親しんだ金属です。
その昔、錫は金銀に次ぐ貴金属とされ、大切にされてきました。
奈良の正倉院にも数点が宝物として納められています。
錫は人体に無害なだけでなく、酒の味を美味しく変えるなどの力を持っており、
古くから酒器として愛されてきました。
熱伝導がよく、燗に、また冷酒にすばやくかつ芳醇につかります。
欧米でもビールに、またワインのカップにと広く使われています。
また、錫には水を浄化する力があるため、
錫で作られた花器では、花が長持ちするなどの効果が認められています。

引用:角居康宏ホームページより

注いだ飲み物が美味しくなる。
挿した花が長持ちする。
何とも不思議な素材ですね。

錫は金属でありながら、どこかあたたかみがあります。ステンレスのような、均質な冷たい感じがしません。白っぽく明るい銀色で、落ち着いた輝きを放っています。安定した金属で、錆びや変色もないためお手入れが簡単。また融点が低く加工がしやすい、比較的柔らかいため模様が入れやすい、等の利点もあります。

角居さんのホームページでは、実際に錫のちろりを作っている動画が見られます。

ちろりとは、お酒を温めるための、注ぎ口と取っ手がついた容器です。
熱伝導の良い錫はちろりの素材としてうってつけです。

チロリ

まずは材料を鍋で溶かします。工房の一角で、コンロに火をつけ、鍋に固形の錫の塊を投入。「え?こんな普通でいいの?」と戸惑うくらいです。大きな工場の高温の窯ではなく、お鍋で溶けるなんて!やがてお鍋の中は銀色の液体で満たされていきます。まるで銀色のスープです。

その溶けた錫を、板状にするため、型に流し込みます。この型の内側に和紙を貼るのが角居さん流。和紙を貼ることによって錫が急速に固まるのを遅らせることができ、結果として均一な板ができるそうです。その和紙の種類、サイズ、厚さなどは試行錯誤を経て選び抜いたもの。妥協を許さない職人魂です。
錫の板が出来上がると、今度はそれを最適な厚みになるまでローラーでのしていきます。次にその板を円柱状の芯に沿わせて、やわらかい槌で叩きながら、カップの側面を形作っていきます。くるりと一周、側面ができあがると、今度は継ぎ目を溶接。糊のように、小さな錫のかけらを乗せ、バーナーで溶かしていくと、まるで継ぎ目などなかったかのようななめらかな仕上がりに。

次に模様をつけます。工房には、模様付けのための金づちがずらり。打面に角居さんが自ら様々なパターンを彫った、オリジナル金づちです。几帳面な格子や、ちょっとおどけた縞、ランダムな幾何学模様など、バラエティ豊か。その金づちでカップの表面を叩くと、味わい深い模様がみるみる広がっていきます。

本体が出来上がると、取っ手や注ぎ口を溶接します。取っ手には錫ではなく真鍮を用いることが多いそうです。真鍮は熱の伝わりが遅く、強度もあるため、持ちやすいとのこと。
すべてのパーツが溶接できれば完成です。

鍋で材料を煮溶かすところから、全工程を一人で仕上げる職人技。何とも言えない、手作りならではの味わいがあります。こんなちろりでお酒を飲んだらさぞ美味しいことでしょう!

胸に訴えかけてくる迫力の美術作品。毎日の暮らしで活きる手仕事のうつわ。
金属を媒体に、様々な表現を試みる角居さんの世界から、今後も目が離せません。

Yasuhiro Sumii - 角居康宏

金属造形作家

1968 石川県生まれ
1993 金沢美術工芸大学 美術工芸学部産業美術学科 工芸デザイン専攻卒業

[主な個展・展覧会] ART
2009
個展(ギャラリー点 石川)
個展(ギャラリー川船 東京)
佐野ルネッサンス鋳金展[優秀賞受賞](佐野市 栃木)
61in3+1/8(ギャラリー点 石川)
抽象のとき(小諸高原美術館 長野)
イセ文化基金が支援する若手作家展
(イセ文化基金 タマダコーポレーション 東京)

2011
個展(ギャラリー象家 愛知)
Vivoー生きるー(松本市美術館 ギャラリー 長野)
ア〜ル凸凹展(風の沢ギャラリー 宮城)
(NIWA SHUNKI Gallery 石川)
わart展(ニューヨーク/銀座/金沢)
金工 角居康宏展(アートサロン光玄 愛知)
くりはら万葉祭(風の沢Gallery 宮城)
木金土 平成竪穴式空間(Gallery10 愛知)
佐野ルネッサンス鋳金展(佐野市 栃木)

その他、多数。

商品一覧はこちら
http://enne-japan.jp/?mode=grp&gid=1496480

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