オンラインストア
ショッピングガイド

とんぼ玉工房「こんげや」古木晶子さん | 清雅堂 クラフト & ライフスタイルショップ

TOP > News > Category : > とんぼ玉工房「こんげや」古木晶子さん

2017.03.10 Fri

とんぼ玉工房「こんげや」古木晶子さん

とんぼ玉工房「こんげや」古木晶子さん

今回は福井県のとんぼ玉工房「こんげや」で、とんぼ玉作家の古木晶子さんにお話を伺いました。

古木さんが手がけるのは、とんぼ玉をはじめとするさまざまなランプワーク作品。
ひとつのパターンにはおさまらない様々なものを制作なさっています。

リズミカルな模様をまとったとんぼ玉。
繊細なモチーフをびっしりつなぎ合わせた、カラフルなうつわ。
シックな色合い、凛とした風情の帯留め。
かと思えば、動物たちの味わい深い表情を捉えたユーモラスなアクセサリー。

見るものを惹きつける、多彩な作品たちです。

ランプワークの世界に飛び込んだきっかけ

「工房を立ち上げる前は、医療事務員をやってたんです。もともとは漫画家になりたくて、ずっと頑張ってたんですが、やっぱり難しくて。」

漫画からは離れたものの、手を動かして描いたり作ったりすることが変わらず好きだった古木さん。ちょうどその頃福井にできたガラス工房で、吹きガラスを習い始めます。その楽しさに目覚めた古木さん。次に身に着けるものが作りたいと思うようになり、とんぼ玉も手がけるように。バーナーや材料を買いこみ、独学で作り始めます。そのときに気づいたことがあるといいます。

「絵画的なんですよね。とんぼ玉って。パーツを作って、それをどうはめるか、っていうのが。もう、ものすごく楽しくなって。」

以降、お勤めと並行して、夜はとんぼ玉づくりに励むという生活をかれこれ10年続けます。どんどんのめりこみ、頭角を現していった古木さん。その頃から既にギャラリーやお店から引き合いがあり、作品を展示していたとのことです。

お話を伺っていると、漫画も医療事務も、作品に大いに生きていると思えてなりません。対象をユニークな形にデフォルメしたり、独特の着眼点で作品にストーリーを持たせたりするには、漫画は欠くことのできない経験だったと言えるでしょう。また、緻密なモチーフづくりや配置作業は、根気と正確さが要求される医療事務と共通しています。それまでの趣味やキャリアがあったからこそ、ランプワークで「古木さんらしさ」が開花したのではないでしょうか。

そして2008年、古木さんは「とんぼ玉工房・こんげや」を設立。
作ったものを商品として人前に出せる、やっとそう思えるようになった頃でした。

「こんげや」とは?

「こんげや」というちょっと不思議なお名前。
その由来を伺ってみました。

「これ単純に、うちの、古木っていう家の屋号なんですよ。確か、都会の方ってあんまり屋号ってないんですよね。こっちは家それぞれにあるんですよ。あだ名みたいな感じで。うちの場合は“ふるき”が“こぎ”って読めるでしょ、おそらくそれが福井の訛りと相まって、こぎ→こんぎ→こんげ、になったらしいんですよ。」

 その昔、集落内の同じ名前の者同士の混同を避けるため、屋号が使われるようになったとか。

「ご先祖様の名前が多いですね。“吉右衛門”とか。“吉右衛門んところのナントカ助”みたいな感じで使うみたいですね。私も、クラフトマーケットなんかに出てると、近所の人が『あら、あの古木さんところの娘さん』って気づいてくれるんですよね、屋号の“こんげや”のおかげで。」

それぞれの家が代々続いているという歴史を感じさせてくれるお話です。

とんぼ玉工房「こんげや」古木晶子さん

日々の仕事のスタイル

ご主人と暮らす古木さん。
日頃、どんなペースでお仕事なさっているのでしょうか。

「仕事を持って帰ることもあるかな。夜中とか、朝までやってることもあります。その日によりけりですね。まあ一日の6割くらいはガラスのこと考えてるんですよ。主人と一緒にテレビ観てる時もずーっとガラスのこと考えてたり。
メリハリとか切り替えとかは全然できてないです、私は。
申し訳ないくらいに仕事にウェイトを置いて生活してるというか。」

さすがは作家さん、常に制作のことで頭がいっぱい。
工房にいない時でもほとんど無意識のうちに理想の作品を追求しているのですね。

そんな古木さんをご主人は応援なさっているご様子。

「主人は私が絵をかいたりモノを作ったりすることを面白がってくれる人なんです。」

とほほ笑む古木さん。ご主人の面白い言動を、1コマ漫画に仕立てて一緒に笑うこともあるのだとか。何ともあたたかいご夫婦のカタチです。

とんぼ玉工房「こんげや」古木晶子さん

ガラスという素材の面白さ

「ガラスって溶けますよね。溶けて、形を変える。だから、ずっと回してなきゃいけないんです。手を止めると重力で垂れますから。そういう、思い通りにならないことの面白さ。思い通りにならないものを誘導していく面白さがあります。」

溶けている間は動的なガラス。経験を重ね、ガラスの性質を知り抜いていても、思いがけない形になることもあるそうです。けれどそれがまた新しい展開を生んでくれるのだとか。一度は失敗したと思った箇所も、よく見るとむしろ模様に生かせるのでは、と思えて来たり、新しいひらめきにつながったりするそうです。

アクセサリーをつくるとき。

アクセサリーは、着ける人のことを想定して作っていらっしゃるのでしょうか?

「あんまりそういう設定はしませんね。まず、ただ手を動かして作る。そこから考えます。あ、いいのができた、と思ったら、それがどんな人に似合うかを考えます。例えば、私やちょっと上の世代の人がつけると似合うかも、と思ったら、そこからいろいろ展開します。色が子どもっぽ過ぎるからこうしよう、とか、もう少し小ぶりがいいんじゃないか、とか。まず、作ってみて、そのあとは作りながら考えます。」

と、まず作品ありき、が古木さんのスタイルのようです。心のおもむくままに作り、出来上がる作品の一種偶発的な美しさを大切になさっているのでしょう。使い手を想定しすぎると作風が限定されることにもなりかねません。型にはまらない、バラエティ豊かな作品たちはこうして生まれてくるのでしょう。

とんぼ玉の魅力とは?

大きく分けて二つある、と古木さんは話して下さいました。

まずは作る側としての魅力。手をかけただけのことが全部ちゃんと作品に返ってくるんですよ。出来上がりはとても小さくなりますから、省略してもわからない部分はいっぱいあるんです。でもそこをこだわってやると、作品にちゃんと反映される。やらないとうすぼんやりした印象になっちゃうところが、やると締まってくる。そこが、大変なんですけど、面白いところなんですね。」

小さなガラスの宇宙に、すべてをこめる。
妥協を許さず、表現し切る。そんな古木さんのこだわりが見えてきます。

もう一つは“持つ”魅力ですね。とんぼ玉って、それこそ2千年前のものが発掘されたりするんですよ。」

この“持つ”には、「壊れず腐らず、形ととどめ続ける」と「所有する、自分のものにする」という二つの意味が汲み取れます。

「お気に入りのとんぼ玉があったとしますね。それをはじめにネックレスにする。次にチョーカーにする。お年を召してちょっとゆったりしたものにしたくなったら、長いネックレスに作り替えてみる。そして娘さんがお着物着るようになったら今度は根付にする。そんな風に、作り替えながら、ずーっと持っていられる楽しさっていうのがあるんですよね。」

世代を超えて、その時その時の最適な形で使い継がれるとんぼ玉。形、色、輝きを失うことなく存在し続ける、まさにたからものです。

今後の展望

最後に、今後どのように制作活動を続けていきたいか、伺ってみました。

「なんでもしたいんですよ。常に求められたいし、求めたい。『こういうことできませんか』なんて訊かれると『できる』って言っちゃうんですよ。」

お客様からの要望や会話から新しいものが生まれたことが数多くあるといいます。展示会や取り扱ってくれるショップにもこまめに足を運び、様々な方々の意見や声を積極的に取り入れていらっしゃいます。自分の中だけで組み立てるのではなく、いろんな人と会いたい、会ってかかわることで生まれてくるものを大切にしたい、と話す古木さん。

そしてこう付け加えます。

「何よりも続けたいですね。」

四六時中ガラスのことを考えずにはいられず、新しい要素も柔軟に取り入れていく古木さん。
きっとお客様に愛される作品を作り続けていかれることでしょう。

とんぼ玉工房「こんげや」古木晶子さん

とんぼ玉作家
古木晶子さん

【経歴/活動】
2008 とんぼだま工房こんげや(福井)設立
2009 石川県金沢市 今井金箔 個展「箔とガラス」(〜2015まで毎年開催)
2011 第62回福井県総合美術展 工芸部門 審査員特別賞
2013 奈良県奈良市 ギャラリー阿字万字 グループ展「ガラス&ビーズアート展」 (以後毎年参加)
2014 静岡県浜松市 由美画廊「ランプワークのガラス展」 (以後毎年参加)
2015 愛知県名古屋市 MARUEIアートステージ「コアグラス・ジュエリー展」
2016 愛知県刈谷市 悠遊舎「ランプワークの世界展」
2011 第62回福井県総合美術展 工芸部門 審査員特別賞

商品一覧はこちら
http://enne-japan.jp/?mode=grp&gid=1496483

とんぼ玉工房「こんげや」古木晶子さんの関連商品

とんぼ玉工房「こんげや」古木晶子さんについているタグ

ショッピングカテゴリ
Shopping Category

閉じる

記事検索
Search

閉じる